日本 Nippon 2005 12 26
日本が世界に対し、優位に立っている分野は、何か。
おそらく、日本は、金融戦争でも、経済戦争でも、外国に勝てないと思います。
もちろん、政治力(外交力)でも、勝てないでしょう。
日本が世界に対し、優位に立っている分野は、工業製品です。
別の言い方をすれば、生産技術です。
人口減少は、日本にとって、致命傷となる可能性があります。
しかし、たとえ人口が減少しても、得意分野で勝負すれば、
日本の繁栄は続くでしょう。
ところで、週末、私は、故郷に帰っていました。
地方でも、国道沿いに大型書店があります。
しかし、残念なことに、科学関係の書籍や技術書は、わずかでした。
売り場面積の3分の1は、雑誌と漫画でした。
経営学修士 MBA 2004 3 29
日本では、MBA(経営学修士)留学の人気が、
最近も、若手ビジネスパーソンの間で高まっていると聞きました。
それに対し、私は、異論を表明したいと思います。
私が言いたいのは、こういうことです。
経営者たちは、技術革新や生産技術を、どう見ているか。
コンピューターの世界では、ドッグイヤーと言われるように、
1年前の技術が、もう昔の技術となってしまうこともあります。
それほど、技術革新が激しいと言えます。
現実に、過去のコンピューターメーカーやソフトウェアメーカーを見てみると、
企業の方が、あまりにも早い技術革新についていけず、
市場から消えていったケースがあるのです。
これは、社員には責任がありません。
経営者が、あまりにも早い技術革新についていけず、
あっという間に、会社が、時代遅れのものとなってしまったのです。
社員が、画期的な技術革新を発明しても、
経営者が、それを画期的だと見抜けず、見捨ててしまったケースが多いのです。
それを知ったライバル会社や新興企業が、その社員を引き抜いて、
あっという間に、業績が向上し、大企業となったケースもあります。
このような話は、コンピューター業界では、いくらでも聞きました。
これからは、ほかの業界も、そうなるでしょう。
だから、経営者になろうとするならば、
科学技術や生産技術を学ぶべきです。
21世紀は、科学技術の時代になるのです。
日本としては、技術立国を目指すべきなのです。
それなのに、経営者が、
科学技術も理解できない、
生産技術も理解できない、
技術革新も理解できないという状況では、
会社が、あっという間に、時代遅れのものとなります。
むしろ、MBA留学すべきは、技術者の方です。
日本では、ハイテク企業に、技術者出身の経営者が多いですから。
(参考)
ドッグイヤー Dog Year
IT技術は、過去に、人類が経験したことがないスピードで進歩していくのです。
そのスピードをたとえて、
犬が、1年に7歳、年を取るということから、
ドッグイヤーと言われています。
最近では、そのスピードが、さらに加速していますので、
「マウスイヤー」とも言われています。